488人が本棚に入れています
本棚に追加
「この部屋に救急箱でもあれば良いんですけど…」
暫く救急箱を探す裕也だったが、見つからないようだ。
「裕也くん…、そこにあるのは裁縫箱じゃないですか?」
戸塚の指差す方を見ると、確かに裁縫箱の様な物が置いてある。
「本当だ、なんでこんな所に…。っていうか、もしかして…」
恐る恐る戸塚を振り返ると、苦笑いで頷いた。
「糸と針があればこっちのもんです…」
「糸と針って言っても裁縫用ですよ…?」
あんな太い針と糸で縫おうとする考えが、信じられないといった顔を浮かべる裕也。
軽く引きながらも、渋々それを渡した。
最初のコメントを投稿しよう!