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「…何かヤバいモノが彷徨いてるみたいだな」
沈黙を打ち破るかの様に、智久が口を開いた。
「そうね…。あんな風にはなりたくないわ」
リリーは先程の光景がフラッシュバックし、吐き気まで蘇る。
「大丈夫か…?」
「ええ、大丈夫…。思い出し笑いならぬ、思い出しゲロを出すところだったけど…」
女がゲロとか言うなよ…。
そんなリリーの品格を疑う事を思いながら、智久が苦笑う。
「じゃあ取り敢えず、調査は後回しにして、戸塚さん達と合流しよう」
歩を進める智久に、リリーが疑問を投げかけた。
「どうやって…?」
「まあ見てろ」
簡単に言ってのけた智久。
何か策があるようだ。
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