第八章「人のカタチ、人の選択」

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【戸塚さん、俺達はA‐4にいます。其処まで来てもらえますか?】 無機質な音声が施設全体に流れる。 それを聞いたリリーは驚愕の表情を浮かべた。 「放送管理ベースに侵入したんだ。あとは戸塚さん達を待てば良いさ」 その言葉に、どこか浮かない顔をするリリー。 不思議に思った智久だったが、構わずに放送を続ける。 ―――― 【戸塚さん、俺達はA‐4にいます………】 「……さすが智久さんですね」 放送を耳にした裕也が感心しながら呟く。 「私達以外に聞かれる可能性を含めながら流してるって事は…」 戸塚は目を瞑りながら考え込んだ。
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