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「ちょっとな……」
その表情は、これ以上リリーの詮索を許さなかった。
そんな時、智久は不意に肩を叩かれる。
「永宮智久くん……ですね?」
突然現れた三人組の男に、リリーは思わず身構えた。
「カジノの用心棒!?」
「ハハハッ。私達はそんなチンケな者じゃありませんよ。……それよりお嬢さん、私達は永宮くんに用があるんです」
年配の日本人が首で指示すると、後ろの二人がリリーの腕を掴んだ。
「ちょっ、離して!!」
振り解こうともがくが、想像以上の力で掴まれている為、ビクともしない。
「おい……、そいつは俺のツレだ。話があるなら、その手を離せ」
智久の言葉に、年配の男は納得する。
男が指示すると、リリーは解放された。
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