第八章「人のカタチ、人の選択」

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「可笑しいな…。確かに何か聞こえたはず…」 そう言いながら辺りを調べる。 リリーは相変わらず、智久の腕を握っていた。 「…………ん?」 何かが曲がり角を横切るのが見え、智久は慌てて後を追った。 「待ってくれ!!」 急いで角を曲がると、そこには誰もいない。 「……!!」 床には小さな血痕がポタポタと垂れている。 それは、近くの部屋まで続いていた。 二人は無言で痕を辿り、静かに扉を開ける。 そして…、見つけた…。 この先の運命を左右する、存在を…。
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