第八章「人のカタチ、人の選択」

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不意に気配が消えた。 それに気付き、ゆっくりと目を開ける。 そこに怪物の姿は無く、静寂だけが取り残されていた。 「………戸塚さん」 「どうやら命拾いしたようですねぇ…」 裕也に続き、戸塚も目を開く。 緊張から解放された為か、二人の額にはジットリと脂汗が滲んでいる。 「永宮くん達には悪いですが、ゆっくりと行きましょうか…」 足音でバレるのは厄介な上、流しすぎた血のせいで貧血気味になっていた戸塚。 二人はゆっくりと歩いて向かう事を選んだ。
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