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「アイツよ!!」
すぐに身構える綾香。
その様子を見た二人にも、極度の緊張が走った。
「アイツ…?」
リリーが横目で綾香を見つめる。
答える変わりに、何処からか二丁の銃を取り出した。
「…使い方は解る?」
問い掛けられた二人は黙って頷く。
智久はリリーが銃を扱える事に驚いたが、それよりも扉の先にいる"モノ"に意識を奪われた。
数秒の沈黙が流れ、扉が開く。
「た、助けて…くれ…」
現れたのは白衣を着た男性。
智久が駆け寄ろうと足を踏み出した時、ソレは起こった。
「……ぐっ!!」
奇妙な物体が男性の腹を突き破り、智久の眼前で止まる。
男性は、もう息をしていなかった。
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