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「嫌な予感がします…」
ゆっくりと歩く戸塚が、不意に呟いた。
それに対し、裕也は黙って視線を送る。
「あの怪物…、資料通りの知能なら、先程の放送を理解しているでしょう…」
裕也は血の気が引いていくのを感じた。
あの怪物が何体いるのかは解らないが、全てが智久達のいる場所へ向かったら…。
きっと生存確率は、限りなく0に近いだろう。
「何か打開策は無いんですか…?」
涙目になりながら問い掛ける。
しかし、戸塚は首を横に振った。
「情報が少なすぎます…。奴の事を詳しく知る人物でも居れば良いんですが…」
二人は智久達の無事を祈りながら歩を進めた。
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