第八章「人のカタチ、人の選択」

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「早く撃って!!」 男性の体が崩れ落ち、完全に姿を見せた"ソレ"。 体は黒く、手足が異様に長い。 そして口は裂け、鋭い歯が妖しく光る。 「コイツは何なんだ!?」 智久が怒鳴りながら問い掛けると、綾香は少し表情を暗くした。 「もう人間じゃない…」 その言葉で理解した。 怪物の正体は、今回追っていた行方不明者だと…。 だからこそ躊躇う。人として存在していた命を、簡単に壊して良いのかと…。 「…撃って!!」 再び綾香が叫んだ。 智久は決められないでいる。 それを見た綾香が、無理やり銃を奪おうとした時、銃声が響いた…。
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