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「……リリー」
そこには冷たい表情をしたリリーがいる。
手に持つ銃からは、薄い煙が出ていた。
気付けば怪物は床へと倒れている。
どうやら死んでいるようだ…。
「良く解ったわね…、急所の位置…」
呟きながら怪物を見る綾香の視線は、撃たれた箇所を捉えている。
場所は喉の中心。
そこには小さな穴が空き、大量の血を流し続けていた。
「たまたまよ…」
緊張の糸が切れたのか、力無く座り込むリリー。
智久は、それを黙って見つめている。
目の前で人が二人、死んだ瞬間だった。
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