第弐章「動き出す運命」

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30分後、一同は智久の自宅へと赴いていた。 「さて、話ってのは何だ……?」 着替えも早々に、話の本題を尋ねる智久。 「私達は客人ですよ?お茶くらい出せないのですか?」 「招いた覚えは無いんだがな」 皮肉を皮肉で返す。 室内は険悪なムードで満たされていた。 「……ふぅ。冗談はさて置き、本題に入りましょうか」 やれやれと言った表情で話し始める年配の男。 「まず、私の名前は戸塚です。警視庁の公安部に所属しています」 日本語で話す戸塚の言葉に、首を傾げるリリー。 「日本政府の犬さ」 笑いながら英語で教える智久。 リリーは腹を抱えて笑い転げる。 「永宮くん……。私も英語は解りますよ?」 「おっと。これは失敬」 悪びれる様子もない智久。 戸塚は表情を曇らせながら続けた。
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