488人が本棚に入れています
本棚に追加
「大丈夫ですか…!?」
銃声が聞こえた戸塚と裕也は、全速力で駆けつけた。
その場には力無く座り込む二人と、見知らぬ少女がいる。
更には怪物と、研究者らしき男性の死体。
ひとまず智久達に怪我が無いと解り、一安心する戸塚。
「貴女は総理のご令嬢…、榊原綾香さんですね…?」
戸塚が俯く綾香を見つめ、問い掛ける。
綾香は黙って頷いた。
「…これは、智久さんが?」
怪物の死体を見下ろしながら裕也が尋ねる。
「………リリーだよ」
その答えに、戸塚と裕也は目を見開いた。
どこか抜けているリリーが、たった一発の銃弾で…。
その事実が信じられないようだった。
最初のコメントを投稿しよう!