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「それは穏やかじゃないですねぇ…」
随分と落ち着き払った声で言う戸塚。
「焦らないの…?」
綾香の問い掛けに、苦笑いを浮かべて答える。
「焦ってますよ。まだ死にたくないですし…」
「そうは見えないけど……」
やや呆れ気味に呟く綾香。
それに対し、戸塚が顔を引き締めて尋ねる。
「それで…。どうして死んでしまうんですか…?」
一度、全員を見渡してから口を開いた。
「怪物の体液には、様々な疫病が含まれてるの。その中でも酷いのは…、黒死病よ」
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