物語の通過点

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結局、 その後、俺は校内で未来先輩に出会うことは無かった。 同じ学年かもしれない仙道先輩や美少女情報に詳しい秋山に彼女のことを聞いたが 二人とも知らないと言う。 学年名簿を見れば一発なんだろうけど そこまで手間をかける必要はあるだろうかと疑問に思い、やめた。 なんか迷惑もかかりそうだったし。 彼女の言っていた 『また』とは 結局、『いつ』だったのだろう。 本当に摩訶不思議な人だった。 彼女のことを記憶の端に追いやっていた俺は 一年後、 2022年7月7日。 世界滅亡の日。 彼女との会話を鮮明に思い出すことになる。 そして全ての決着の時、 彼女の言っていた 【永遠】の意味を 俺は知る――。 彼女との出会いも 物語の通過点、 そして 俺たちは 物語の終着点へ向かう。 その歩みは止まらない。 その先にあるのが 光か闇か 希望か絶望か 俺たちにはわからない。 でも 必ず俺たちはそこへ 巡り巡って辿り着く。 これは 俺たち十二人の物語。  
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