物語の通過点

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雲一つない青く透き通った 空。 その広大な空間の一点に サンサンと輝く太陽。 まさしく快晴ってやつだ。 なんて気持ちのいい空だ! ……そんな王道的な台詞は吐かない。 俺がこの空に対して思うことはただ一つ。 「暑っちぃよバカヤロー……!」 声に出したもののあまりの暑さに声は力無い。 ああ、くそ! 何でこんな暑いんだ!! 今日は7月7日。 七夕すね。 夏すね。 そりゃ暑いっつーの!! などと俺は一人で逆ギレする。 いくら夏つってもさ、限度あるじゃん。 今年は本気出しすぎだぜサマーよ。 七夕にして8月中旬の気温と天気予報で言ってたけど……。 そんな日の真っ昼間に 太陽のあたる高校の屋上に出た俺が間違っていた……! これも全部期末テストが悪い! 学校全体がお勉強ムードなんて耐えられるかっ! 「うわぁ……自分で考えながらなんて素晴らしき駄目人間の発想……」 まぁ、まとめるとだね。 期末テストがもうすぐあるからその勉強ムードからの休息(脱却)をはかるために誰も立ち入らない屋上(立ち入り禁止)に一休み(授業のサボり)に来たわけさ。 ところが太陽は俺を責める訳だよ。 暑~い日差しで。 「うぐぅ~~」 そんな中、もがき苦しみながらもあっつい屋上で寝転がる男子高校生。 我ながらなんて駄目だろう……。 これが俺、 今年、高校に入学したばかりの高校一年生、 門司 龍希(もじ りゅうき)だ。
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