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春なのにまだ肌寒いという4月。
長袖に黒いパーカーを着て家を出た。
「おぅ」
家の前で立っていた美少女は、フリフリ付きのミニスカートにワンピースみたいなのと、その上に何かを羽織っている。
小さな胸がけしからん。
「何か思った?」
頬を膨らませる彼女はとても可愛らしい。
綺麗な青空に浮かぶ太陽がちゃんと地球を照らしているが、風が冷たく立ち話をするとすぐに風邪をひいてしまいそうだった。
「それよりどこ行くんだ?」
玄関に鍵をかけ、真優の方へ近付く俺。
「新しい洋服屋が駅前にできたんだけど……」
洋服とかセンスないからあんま行きたくないんだよなぁ……。
まぁいっか。
駅までは歩いて5分程度で行ける距離だ。
ボルトが走ったらまぁ1分半くらいじゃね?
「わかった」
とだけ言い、人通りの少ない桜が舞う道を隣り合わせで歩き出した。
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