花占い

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「花占い?」 城の廊下を歩いているとき、部下の中で一番信用している青年・チアキが話した。 「そう。一輪の花の花びらを、好き、嫌い…と言いながら一枚ずつ取るんだ。」 「ふぅ~ん。」 高嶺の花と言われ、総帥・ハルカの秘書であるマユは興味が無さそうに答えた。 「それで、花びらを取って一体何が分かるのよ?」 マユは訳が分からない、という顔をしてチアキに言った。 「話を最後まで聞けって。」 チアキはあまり敬語を使わない。しかし、マユは既に慣れているので、別にそんなことはどうでも良かった。 「その最後の一枚の花びらを取ったときの結果が、その人の気持ちなんだよ。」 ようするに、相手の気持ちが分かるってことらしい。 「ま、休憩の時にやってみなよ。じゃ、おれはこれで!」 チアキは訓練所に向かって走っていった。 チアキと別れた後、マユは執務室に入った。 「(相手の気持ちが分かる占いか…。なんか嘘っぽいけど、やってみようかな?)」 マユは休憩の時間にやろう、と決めた。 「(総帥…。あたしはあなたのことが好きです…。でも、あなたは、あたしのことどう思っていますか…?)」 休憩時間になり、マユは花を摘みに外に出た。
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