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しばらくして、マユは数輪の花を持って自室に入った。
どの花も、花びらは六枚ある。
「(よし、やろう…!)」
マユは自室の机に向かい、花びらを取り始めた。
一枚目ー。
「好き…。」
残り五枚…。
二枚目ー。
「嫌い…。」
残り四枚…。
三枚目ー。
「好き…。」
残り三枚…。
四枚目ー。
「嫌い…。」
残り二枚…。
五枚目ー。
「好き…。」
残り一枚…。
「き、らい…。」
花びらがむなしく散った…。
「な、んで…。」
マユはもう一度やろうと、もう一輪の花を持って同じようにやってみた。しかし、何回もやっても結果は嫌いで終わった。
「こん…な…の…、嘘…よ…。」
マユは大粒の涙を流し、机に突っ伏して泣き始めた。
床には、花たちが無残に散らばっていた。
自室には、マユの嗚咽しか響いてなかった…。
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