第2章

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シーンとした室内は私の集中力をより高めた。 しかし、本が私に合わなかったのかそれも数分で消えた。 「櫻井!やっぱりここにいたか。」 気がつくと目の前で担任の國崎先生が頬杖をついて私をガン見していた。 「あっ…あの、い…いつから、そこに?」 私はビクビクしながら聞いた。 「そう怖がるな。見てたのは10分くらい前からだけどな。」 そう言いながら國崎先生は私の頭をなでた。 人と接するのが苦手な私に優しく接してくれる先生は、数少なく。先生はその内の1人だったりする。 ついでに、年は25で独身だったりもする。 私はなでられているのが嬉しくて、自然と笑顔になっていた。
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