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「まーと??」
弱々しい声で、桔梗が話す。
ありゃ、起こしちゃった??
「ご、ごめん。
起こしちゃったね」
急いで、ベッドの側にいく。
高熱のせいで、目が虚ろになっている。
「あれ??
まーとじゃない??」
ピントの合わない目で、私を捉えようとする。
「う~ん、ごめん。
麻椰斗くんじゃないかな??」
そういうと、桔梗が小首を傾げる。
その仕種は、ちょっと子供っぽくて。
思わず、微笑んでしまう。
「じゃあ、だあれ??」
これも、熱のせいなのか言葉も子供っぽくなっている。
なんか、ちょっと意地悪したいな。
「誰だと思う??」
「う~ん」
悩んでるそぶりを見せてると思えば、急に引き寄せられる。
頭を胸元に押さえ付けられて、結構苦しい。
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