390人が本棚に入れています
本棚に追加
/374ページ
「だから、閉めてよ」
いやいや!!
「それくらい、閉めれるでしょ??」
「蓮のは、閉めたのに」
桔梗が、じろりと見てくる。
うぅ………。
確かに、そうだけど。
でも、桔梗と蓮くんは違うじゃない??
蓮くんは、なんていうか弟みたいな感じなんだけど。
桔梗は………。
その、好きな人なわけだし。
「夏姫、閉めてくんないの??」
桔梗の声が、私の葛藤を打ち破る。
うぅ………。
「わ、わかったわ」
出来るだけ、身体を見ずにボタンを見るようにする。
なんか、し、視線を感じるような………。
その視線を意識してしまえば、自然に手が震える。
「ねぇ………。
蓮の時もこんなに、手を震えてたの??」
「ふぇぇ!?」
まさか、手の震えに気づかれるとは……。
最初のコメントを投稿しよう!