~憑き物~

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二人は先ず 事件のあった峠へと向かう 車は 鑪の愛車 日産テラノR3M 必要と思われる呪符 等を積めたアタッシュケースを後部座席に放り込み 走り出した 『鑪さん……… 私が見たアレは いったい 何だったのでしょう』 俯き 膝の上で 拳を震わす中年男 佐々木 謙三が 妻と息子を襲った獣について 鑪兵吾に訪ね始めた 『何とも言えないが… 獣憑きか でなければ 突然変異のモンスター… 此れはないか』 あまりに突飛な 自分の発言に照れ笑いをしながら鑪兵吾は話を続ける 『その妖(アヤカシ)のスピードや 奥さんを操った 咒を考えるに 狗神憑き かと 考えているんですがねぇ』 『イヌガミツキ…ですか…其は 狐憑きの様な者なんでしょうか』
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