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(大丈夫、落ち着け!!落ち着いたら泳げるんだから!)
少女が自身に聞かせているにもかかわらず手足は水を掻き、しかしむなしく落ち着くことは出来なかった。
足首に冷たいものが這うように触れた。
驚いた瞬間に空気が気泡となり湖面へと向かっていった。
それが群生していた水藻だと気づいたが、昇っていった空気が戻ることはない
徐々に息苦しさが募り、水が口の中に流れこんだ。
死の影のヒタヒタとよる足音が近づいてくる
(私…死ぬのかな……)
死に抗っていた手足の動きが鈍くなってきている
水藻どころか着物も十二分に水を吸い、足枷、手枷になっている。
そして、意識がふっと途切れた。
途切れる前に黄金の獣の目が自分をじっと見ていた気がした。
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