かぎろひの章

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彼が一日をどのように過ごしていたか私は知らない 私は煩わしい大人がたくさんいた。 もう、本当にたくさん。 私は村長の娘として生まれた。 それだけだ。 村長の娘として生まれただけで他の子供と何も変わらない。 弥助も小五郎もお海ちゃんも同じ子供だ。 なのに皆違うように接した。 自分で衣(キヌ)を着ると言えば、侍女がそれをした。 庭を歩けば、必ず一人は人がつく。 弥助にも小五郎にもそんなことはしないのに………。
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