26人が本棚に入れています
本棚に追加
「こんばんは」
玄関に居たのは広瀬だけじゃなかった。
広瀬より少し背の高い男が一人、いた。
「先輩…どうゆうことですか…」
あの日を思い出す。
広瀬の女の差し金で襲われかけたあの日。
3人の男が私の手足を掴み、自由を奪ってあちこちを撫で回され、服を脱がされ。
でも間一髪で広瀬が助けてくれた。
そのときばかりは広瀬が居てくれて良かったと思ったりして。
「ごめんってば。こいつ、俺の彼女見てみたいって。植原に会いたいっていうからあ」
くりくりした瞳を酒のため潤ませて、お願いするように謝ってくる。
一般的にはかわいい。けど私はそんなことに興味はない。
でも行かなきゃ広瀬がうざい。
恐い。でも今は広瀬もいる。
「……どうぞ上がってください」
最初のコメントを投稿しよう!