a 好きの安売り

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「さっき言ってただろ?」 「は?」 「『好きだよ』って。聞こえた」 ・・・・、 まじ、サイアク。 恥ずかしすぎてしぬ。 穴があったら永遠に冬眠したい。 「あの広瀬くんが彼氏とはねえ。」 広瀬は学校一人気の男子生徒。そして私の表面上の彼氏。 「・・・・どっから見てたんですか」 「見てはない。流石に。・・・最初から話声は聞こえてたけど。」 ・・・・・・はあ。 「・・・言わないで下さいね」 「恥ずかしいの?可愛いとこあるんだな。」 いらっ 「・・・もういいです。いいですよ、そう思っていただ・・・」 「あれ、植原まだいたの」 広瀬の声。 …タイミング考えてよ… ・・・・というか、まだこの人居たんだ!! 目の前の先生が微かに笑ってるのが視界の隅に入る。 この状況、なに? 「・・・・・・広瀬先輩。」 ・・・・・死にたい。 「植原、どした?」 覗きこんでくる広瀬。距離が近い! 先生笑ってるし! 「なんでもない!さよなら!!」
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