頭の中の会話

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「あ、あんた、だれや。なにもんやねん。」  俺の知らない声で頭の中に体の持ち主が話した。 「お前こそ誰だ!俺はダン、なんでか知らないがここにいる。」  ヤツがうなずいた様に感じた。 「知ってる、アンタの情報は僕の中に入ってる。アンタが意識なくしてる間にもらった。」  なんてこった。  奴は俺の事、知ってるだと。  意識亡くしてる間に俺の情報を手に入れただと! 「チョットまてよ。俺が意識亡くしてる間に手に入れただってぇ!じゃあなんでおいださねんだよ。それに意識亡くしてる間に自分の身体をとりもどせるんだろ。違うのかい?」  なんて、ドジな質問なんだ。  身体を取り戻せたら、とっくに追い出されてるっての。 「その通りやけど、あんたがデカすぎるんか、強すぎるんやな。やから、無理。」  て、なんで独り言に割り込むんだ。  そうか、頭の中に同居してるんだ。  なら、コイツの事も、、、 「そうそう、僕の情報も、ダンさんに筒抜けなんやけど。やり方、わかるかなぁ?」  失礼なヤツ、しかし、分からん、教えてくれ、いや、まて、やっぱり教えてくれ。  いや、教えて下さいだな。 「教えて上げてもえぇよ。ただし、あんた、ホンマに未来からきたんかいな?」  ウソはつかないよ。  どうせついてもばれるしな。  本当さ、今から230年かな、2200年だからな。  知ってるとは思うがな、康彦。 「うん、知ってるよ。嘘をつかないんだね。」  嘘をついてもばれるだろうが!  いかん、怒っても無駄か。  一つ聞いても良いかい? 「なんですか?ていうか、バレバレなんやけど。」  そうか、なら話が早い。  どうやったら、君の事がわかるんだい。  それと、俺の事を全部わかっているんだろう。  教えて下さい。  じゃないと、君の体で君の事を知らない俺が困る。 「そやなぁ、僕の事、ひとつも知らん僕が出来上がって、一番困るんわ、僕自身やし。」  有難い、どれくらいになるかわからないが、よろしく頼む。 「ええよ。ほんなら、ダンさんリラックスしてくれるかな?ほしたら僕のが勝手に入って行くと思うわ。多分やで。」  ちょ、チョット待てよ。  多分て、しゃーないか、わかった。  やってみるわ。  リラックス~って、すぐにはなぁ。  楽しかったことかあ、風呂かなあ。
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