2.瑞穂(ミズホ)

23/25
前へ
/192ページ
次へ
私は類の指先を確かめるように手を重ねた。 「類。大切なものから手を離したら駄目」 あの子と離れた日を思い出す。 「…怖いよ」 「怖くないよ」 私は目の前の類に同化したように自身に語り掛ける。 怖くない…。
/192ページ

最初のコメントを投稿しよう!

241人が本棚に入れています
本棚に追加