俺の日常

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俺の家はそこまで広くはない。居間までは階段を下りて数メートルくらいだろう。 居間に行くとテーブルに朝ご飯がある。俺と彩が下りてきたのを見てお母さんもイスに座る。 黙々と3人でご飯を食べる。ご飯を食べるときはしゃべらないで味わって食べる。俺の家のルールだ。 ただ、今の俺はご飯を味わえず、学校での憂鬱な時間をどうするか考えていた。 なぜなら、今日の退屈な時間を夢で一度経験しているからだ。 夢でも今日は入学式だった。知らないはずのことも夢で先に知ってしまう。 たとえば、朝、校門を掃除してる業務服のおじさんが校長先生だということ。 今日のクラス発表で何組になるかも知っている。 校長先生の話の長さも知ってるからどれだけつまらないかも知っている。 「たっちゃん、ご飯おいしくない?」 その声で俺の頭は停止した。おっと、箸が止まっていたようだ。
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