第1部

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ー……それは、突然だった。 「裕翔、急なんだがパパは仕事で アメリカに赴任することになったんだ」 「……赴任?」 テーブルをはさんで座っている僕の両親は、 いつになく真剣な顔でそう言った。 なんの前ぶれもなく、 僕にとんでもない報告をするパパは、 全然悪びれる様子もなくて…。 隣に座るママも、穏やかに微笑んでいた。 「それでね、ママもパパと一緒に アメリカに行こうと思うの」 ちょ、待てよ!← ママまで行くってことは、 僕ひとりってこと。 この春から高校に通い始めたばっかなのに、 もう転校!? 「で、でも僕っ……」
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