第1部

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慌てて身を乗り出すと、 パパはにっこり笑って言った。 「裕翔」 パパは僕の言葉をさえぎると、 さらにこう続ける。 「裕翔は今までどおり日本に残って、高校に通いなさい」 …よかった。 ん? ……え? 僕はパパの言葉を一瞬疑った。 『日本に残って、高校に通いなさい』 ってことは、僕だけ……残る? 日本に……たったひとりで? まあ、いいけど。 だって、今の生活を捨てて、 アメリカに行く気はない。
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