不誠実な学園

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学園のチャイムが鳴り響く。 勿論チャイム程度で大人しくなるようなやわなクラスではないのが三年C組、相変わらず騒ぎまくっていて、どころか例の二人の喧嘩は益々ヒートアップ、机やら椅子やらを投げ始めていた。 だがその時だ。 チャイムが鳴り終わると同時に、教室の黒板側にあるドアがぶっ飛んだ。それでもまだ生徒は騒いでいるが。 「オラァ!五月蝿ェぞ糞餓鬼共ォ!ホームルーム始めッから黙ってさッさと席に着きやがれェ!」 ぶち破られたドアから入って来たのは、このクラスの担任である不良教師ノエル。 濃い紫色の瞳と髪を持ったノエルは艶やかなもので、肩程ある襟足を纏めて縛っているのが特徴。 まあ、そんなノエルだが魔法の腕は確かなもので、このクラス全員で飛び掛かっても勝てるかどうか。 クラスの絶対王者として君臨するノエルが入ってきたことにより、教室に静寂が訪れる。 あれだけ派手に喧嘩していたシュウとカイトでさえ……だ。
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