不誠実な勇者が魔王

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「ドS連合というのはだな……まあ平たく言やあドSの集まりだ。サークルみてーなモンだよ。互いの調教した奴隷を見せあったり、新しく見つけた拷問方法を教えあったり、世界中のドMを支配したり」 「今さらっと世界征服並の野望暴露しませんでしたか!?」 おっと、つい口が滑っちまったぜ…… 「シア、今のは他言無用で頼むぜ?特にノエルには絶対教えるなよ」 「は、はい……わかりました」 うんうん、犬の獣人だけあって従順だな、シアは。 「よしよし。素直な子は好きだぜ、俺ァ」 まるで本当の犬みたく、頭を撫でてやる。 「は、はわあ……」 あまりこういう経験が無いのか戸惑ってるみたいだが、満更でもなさそうだ。ほんのり頬を紅潮させている。 ますます犬みたいな奴だ。可愛いのう。 「……やるわね、同志シュウ」 「痛めつけるだけが調教じゃないのだよ、同志マカ」 シアに聞こえないよう、小声で同志マカと会話する。 しかし犬の獣人、シアは聴力も犬並だとマズイので、頭を撫でるフリをしてちゃっかり頭に生えるタレミミを手で塞いでいる。 流石俺。抜目無い。
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