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マスター「あぁ…。伝えとく…。…‥オウ…。」
「ん?何だ?」
マスターはオウを力いっぱい抱きしめて、オウの肩に顔を埋めた。
少しマスターの体が震えている。たぶん泣いているんだろう。
オウは抱きついてきたマスターを強く抱きかえした。
マスター「…オウ…俺はいつまでもお前が帰って来るの待ってる。ずっとここで、この店で待ってるから…!
……ぜったい…、ぜったいに、戻って来い!!」
「…ふふっ…。マスター、バイバイ。」
チュッ
オウは、マスターを抱きかえし、マスターの言葉を聞いたあと、マスターにお別れの言葉とキスを贈った。
そしてマスターを優しく離し、店をあとにした…
店に来たときより日がのぼり、明るくなっていた。人も何人かいる。
オレンジ色のパーカーを着たオウは、店を出たあと少し歩き店の方に振り返り、店とこの町にお礼を込めてお辞儀をし、小さな声でありがとうと言った。
その日以来、誰もアイツを見なかった…
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