20人が本棚に入れています
本棚に追加
少しして、おばさんがよく冷えたビールと、冷蔵庫から出してきたばかりなのか、曇って水滴の付いたコップとを運んできてくれた。
「もうちょっとかかりそうだから、これでもアテにしててな」
そう言って私達の前に出されたザルには、茹でたばかりの枝豆が、美味しそうに湯気を立てている。
「何から何まですいません」
「気にしなくても良いんだよ。お客さんに美味しいもんを出すのが仕事だからね」
おばさんはそう言うと、そそくさと部屋を後にする。
忙しいのだろう。
私と姉は互いにビールを注ぎ合う。コップに口を付けると、よく冷えたビールが喉を通り、生き返った気分だ。
枝豆も良い塩梅で、とても美味しい。
そんな訳で、一杯目はすぐに空になってしまった。でもラーメンを食べなければならないのだからと、後はなるべく控えながら、姉とお喋りしていた。
最初のコメントを投稿しよう！