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「でも、ほら…。 柊一が戻って来たじゃない? なんか新メンバーを加えて またバンド活動 再開するみたいよ。」 「あ、そうなんだー。」 「うん。」 「じゃあ また忙しくなるねぇ。」 「だねぇ。」 私は、ロールケーキを頬張り コーヒーを飲んだ。 「じゃあさ…。」 「?」 「柊一のバンドのボーカルは?  前と同じ人なの?」 「あ、うん。  同じ人だよ。  ……多分。」 「ははっ なんで疑問形?」 「いや  詳しく聞いてないんだけど  多分そうじゃないかと  思うんだ。」 「なんで?」 と、今日子が首を傾げる。 「あ、いや…。  柊一の…。  あの、前に借りた  CDで聞いた  あのボーカルさ。  とっても良い声だと  思って。」 「え?詩織もそう思う?!」 と目をキラキラさせながら 今日子が興奮し始めた。 「うん。とってもいい声  だと思うよ。  実は私あの声の大ファンに  なったんだよね。」 「詩織もぉ?!」 と、ますますキラキラ目だ。
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