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奴は危険だ、逃げろ。
俺の身体中がそう反応している。
全速力で離れているものの、なぜか恐怖は拭えない。
後ろをチラ見すると女の子の姿が消えていた。
えっ?
消えちゃった?
前を見ると消えた女の子が立っていた。
まさか…瞬間移動!?
奴の戦闘力はDB並だとでもいうのか…。
「動くな」
悟られないように逃げるルートを模索していると、人間に出せるのかと疑いたくなるほどの恐怖感を与える声で女の子は言い放った。
ちびっちゃった。
女の子はゆっくりとこちらへ近づいてきた。
やばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばい。
助かる道は!?
必ずあるはずだ!!
命の危機に俺の頭脳がかつてないまでに働いた。
これしかないっ!!
最善の一手を思い浮かべた俺は女の子を見つめながら不敵な笑みを浮かべながら流れるような動きで
土下座した。
頭を上げれないので周りの様子が見れない。
だが空気が凍り付いたのが分かる。
だがここで終わる俺じゃないっ!!
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