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………双子峠麓………
『しっかし法玄様も気が小せぇよなぁ…』
『まったくだぜ…
俺達は200匹、奴らは精々5、60匹程度。
奇襲をかけられても俺達が負けるはずねぇっつぅの。』
『シッ!
誰かにチクられたらどうする!
黙って山道の見張りをしていたら、俺達は死なずに済むんだ。』
???
『…なるほど…大将に告げ口されるのを恐れるくらい、法玄軍の絆は薄いのか…』
『ひっ!?
ほら見ろ!
やっぱり聞かれ…ん?』
『だ、誰だてめぇ!?』
三匹の法玄配下の前に忽然と姿を現した一匹の男。
???
『相手に名乗らせるより先に己から名乗るのが義の定め。
無礼を興じるは愚の骨頂。
法玄軍はやはり愚の集まりか…』
『うるせぇ!
なら地獄で名乗り方を練習すんだな!』
法玄側の犬が飛び付いた時、後犬は脚で相手の頭を踏む様に飛びよけるとスタッと着地する。
『けっ…
逃げてんじゃねぇぞ!』
ブシューッ!!
『あっ!!?』
違う犬が叫んだ時には襲いかかった犬は悲鳴を上げる間もなく頭から血を吹き出して絶命した。
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