プロローグ

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銀牙伝説……… 人喰い巨熊、赤カブト。 奥羽、双子峠でその存在をしらしめた悪魔がいた。 赤カブトを倒すべく、各地から集まった山犬達と…一人の狩人… その山犬達の中で一際目立つ存在があった… 奥羽の総大将と称される秋田犬、《リキ》とその子、《銀》。 惜しくもリキは深手を負い、赤カブトの前に敗れる。 使命を託された銀は、赤カブトに奥義(絶 天狼 抜刀牙)を繰り出し、見事に打ち破った。 人々は銀達の功績を讃え、双子峠を山犬達の保護区として定め、狩人の立ち入りを一切禁止したのである。 銀は二代目奥羽の総大将となり、奥羽に犬の楽園を築き上げた。 それから、14年の歳月が流れた… 楽園と呼ばれた奥羽の秩序は、一匹の怪物によって乱れた。 名は《P4》。 人間によって作り出された残虐な合成生物である。 P4は、双子峠の要塞(牙城)を糸も簡単に制圧し、己の根城とした。 皮肉にも総大将、銀は部下の《赤目》、《ジョン》と共に旅に出ていた。 それからさらに半年後… 総大将、銀の息子が北アルプスでその風格を現した。 名は《ウィード》。 容姿は正に銀そのもの。 生後6ヶ月であった。 北アルプスで知り合い、ウィードの名付け犬でもあるセッターの《GB》、そして自分を奥羽の戦士と名乗る老犬(スミス)と共に母の遺言の下、父に会う為に双子峠へと赴く。 そこで生き残りの奥羽戦士達を率いる《剣》、《影虎》と出会い、さらにP4打倒を使命とする殺し(ジェロム)とその配下とも合勢する。 そして牙城にてジェロムの配下とスミス、そして銀の影武者、《時宗》の命を犠牲に、見事P4を打ち破った。 ジェロムはウィードに己の命運を託し、ウィードに絶大な忠誠を誓う。 同じく剣と影虎もウィードに合併し、古老の戦士達を率いて銀の消息を探るべく、旅に出たのであった。
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