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魔力が集まるにつれ、左目に金色のような光が灯った。
「断罪眼。死ねや」
スパッ
心地よい、と言えるほど澄んだ音が響いた。
居合切りの達人が出すような切断音だ。
「カケルっ!!」
メレンに呼ばれ、そっちを見ようとしたら視界が左右に広がって、気づいた。
俺の体が、縦真っ二つに切られていたのだ。
「な、なんじゃこりゃぁぁああ!?」
「俺様の断罪眼は空間をズラす。この攻撃に相手の硬さは関係ねぇ。無条件で即処刑だ」
左の俺ぇ!ちゃんと一緒に振り向かないから分裂しちゃったじゃん!
ニヤニヤ笑いながらドヤ顔してるギデルを無視して俺(左半身)に文句の念を送る。
「カケルが2体に……。これは……」
俺を心配して叫んだのかと思ったのに、分裂した俺を見て怪しい笑みを浮かべるメレン。
あの変態にはすっかり信頼されてて嬉しいような恐ろしいような……。
「「さてと、2体にしてもらったけど、このままボコせばいいのか?」」
とりあえず1つ目スライムなのは嫌だから目を再生させながらギデルを見ると、本日2度目の愕然顔があった。
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