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「なんだか判らんが、少しスピードを上げてくれ」
なんだ…?
この違和感は…
確かにデカい魔力を感じるのに、ソイツは一切動いてない。
…嫌な予感がする。
俺が悩んでいると、鍾乳洞を抜けて大きなドーム形の広場に出た。
壁などは再びゴツゴツとした岩肌になっている。
天井の一部にデカい穴が空いてるが雪などは入ってこない。
結界の類だろう。
そして広場の中央には、その穴を出入り口に利用してるであろう体長約10m、尾まで入れれば約12mほどの赤黒いドラゴンが倒れていた。
それも傷だらけの状態で!
俺はメレンから飛び降りてドラゴンに急接近する。
くそっ、いったい何が!
【漆黒の雷迅】はドラゴンだと聞いていたから、倒れてる奴で間違いない。
俺はドラゴンを回復することしか考えてなかった。
と、その時!
「カ、カケル!危ない!」
え!?
ドガンッ!
メレンの声が聞こえると同時に、俺は激しい衝撃を受け吹き飛ばされた---
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