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そこには何事もなかったように無傷の俺が居る。
「やあ!見事なショットだったね。あんな豪快な打ち方、是非とも俺に教えてくれないか?」
俺は目があったハンマー男に、友人のような気さくな口調で語り掛ける。
「な、なんで、お前がここに居やがんだ!?さっき確実にぶっ飛ばしただろ!!」
俺の頼みには一切反応せず、勝手に怒鳴り出しやがった。
チッ…何かしら反応は欲しかったんだがな。
わざわざ俺が下手に出てやったのによ。
だが、心の広い俺は、こんな事でキレたりはしない。
大人な対応で奴の疑問に答えてやろう。
「さっき吹っ飛んでいったのは分身だ。俺は雷獣を放った後、分身を残して既にお前の後方に移動していた」
「目眩ましで殺す気かよ!?」
むっ!真面目に説明してやるとツッコミを入れるのか?
ふざけたときは無視するくせして。
……それにしても、
「お前、構えもとらずに随分と余裕そうだが、俺が後ろで何もしないでいたと思ってるのか?」
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