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宗助さんが起きる前になんとか服を着なければ……!
とベッドの脇に落ちた衣類に目をやれば、乱れているのは紛れもない私のベビードール。
明るいところでこんな姿を見られたら、それはそれで死ぬ。
宗助さんが起きる前に部屋に戻ろう。
そう決意して、そっとそっと宗助さんの腕を身体から外して、ベッドから抜け出そうとした。
だけど宗助さんはまるで命を狙われたスパイのように敏感だった。
ガバッと抱きつかれ、起きかけていた私の上半身は勢いよくベッドに沈んだ。
背中から宗助さんの上半身が圧し掛かってくる。
「もお……っ、何なんですか……!」
うつ伏せに押さえ込まれた私が文句を言うと、宗助さんはクスクスと笑いながら私の背中に唇を落とした。
「瑞希さんが僕を置いて出て行こうとするからです」
「だって……! ちょっとくすぐったいから止めて……っ」
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