第4章 親友と言う名の相談相手

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背後から回された腕をレルトは握った。 「フィルシー」 「ん? 何かな」 「ありがとう」 短い言葉のやり取りだが気持ちは充分に伝わった。 多くの言葉はこの2人にはいらない。 「どう致しまして。色々と頑張ってね。応援してるから」 そう言ってフィルシーはレルトから身を離すと、 「私、もう寝るね。明日早いんだ」 「うん。ゴメンね。夜遅くに。おやすみなさい」 「おやすみ、レルト君」 フィルシーの部屋を後にして、自室に戻ったレルトを迎えたのはアネルートフィアだった。 相変わらず晩酌を1人で楽しんでいるようだ。 「酒を飲んだのか?」 「うん。本当に弱い酒を少し。大丈夫、明日の戦いには影響出ないよ」 レルトは寝間着に着替えながら答える。
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