「根本の森」

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「大丈夫よ。私が一緒にツチノコ探してあげるから」  本当はその気などまったく無い。 「うーん、ツチノコは森の老人の手下だから君と探しても意味ないかも」 「そうね。さぁ行きましょう」 「人の話聞いてた!?」  男がそう言うと、私は男を睨みつけた。すると、男は「カレー臭いくせに……」と言って、ゆっくりと歩き出した。  私たちは男が前、私が後ろに立って森の奥深くまで歩いていた。こんな場所は来たことが無い。この男は完璧に『根本の森』を制覇していると見た。 「貴方、名前は?」  私は少し、『根本の森』を制覇している男に興味を持った。 「塚本だよ。ツチノコ少年と呼ばれている」
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