久遠くんとあたし

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今日も一日長かった。 あたしが息をつくと、隣で同じように杏里ちゃんが息をついた。 「疲れたね、杏里ちゃん」 「はい。だって今日はユイユイと一緒に走りましたから」 「本当、ごめんなさい」 二人で顔を見合わせて笑い合う。 そんなあたし達の側に稜と雪くんが来た。 「二人で何笑ってんの?」 「稜!!」 「日野さん、生徒会室行くよ?」 「かっ、会長が自分から積極的に生徒会室に行くなんて言うなんて!!」 「ちょっ、日野さん。俺にどんなイメージ持ってるの?」 「本間って、見た目王子なのに中身残念だよな」 「有沢くん!?」 「あ、それわかります、プリンス」 「二人とも酷くない!?唯ちゃん、何か言ってあげてよ!!」 嘆く雪くんに、畳み掛けるドS二人組。 あたしはそんな三人を笑いながら見ていた。 杏里ちゃんと雪くんと別れて稜と二人で校舎を出る。 すると 「唯ちゃん!!!」 ‐ガバァ‐ 「きゃっ!?」 いきなり後ろから誰かに抱き着かれた。 驚いて振り返ると、あたしに抱き着いていた人と目が合った。 え? 嘘でしょ? この人って……。 「久遠くん……?」 .
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