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暗い暗い森の中。 昼間だというのに、光は閉ざされ、あたりはしん・・・と静まり返っています。 赤頭巾はさらわれたおばあさんを助けるために、森の奥のさらに奥・・・村のだれも足を踏み入れたことない道を突き進んでいました。 「この森を抜けたところに・・・・」 あかずきんは決意します。 「お父さんの仇は絶対に取る」 お父さんを殺した奴らは罰せられなかった。 それが許せなかった。 せめて罰せられていたら・・・・お母さんもおばあさんも私もこんな辛い思いをしなかったのに。 父親の死は幼いあかずきんに暗い影を落としていました。 どんなに母親が愛情を注いでくれても、 どんなに村人にその容姿を褒められても、 どんなに友人達と楽しく過ごしても、 その影はしつこく付きまとってくるのです。 いつしかあかずきんは、父親の仇を取ることこそが自身につきまとう影を消すことだと考えるようになりました。 「お母さんは一度も、お父さんを殺した奴らが憎いと言った事はなかった。 でも、それはきっと私がいたから。 私の前では平気な振りをしていただけで、お母さんもあいつらが憎くて仕方ないに違いないわ。 待っててね、お母さん。私がきっと私達の憎しみを晴らすわ。」
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