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久しぶりに入る森はとても新鮮でした。 今まではずっと母と一緒に来ていましたから、初めて一人ではいる森は不安であると同時にわくわくしました。 でも、賢いあかずきんは浮かれて道をそれたりはしません。 森はとても神秘的だけど、一歩道を誤れば危険であることを良く知っているからです。 「そういえば最近、狼の噂をよく耳にするわ。 森に入った村人が何人も帰ってきてないとか・・・。気をつけなきゃ。」 ふいに一人であることが恐ろしくなって、あかずきんは明るくひとりごとをしゃべりながら歩いていきます。
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