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「ただいま」
一樹とアイと別れ、一軒家の玄関を開ける。返事はない
二階に上がり、左右に部屋が二つあるうちの右の部屋をノックする
「はい…」
中から小さく細い声が聞こえたので扉をあける
女の子らしい淡いピンクで彩った部屋のベッドにカナデより少し大きな女の子が顔を真っ赤にして横になっていた
「ただいま」
一樹にもアイにも見せない少し、ほんの少しだけ笑った顔をその子に見せる
「お兄ちゃん…お帰りなさい…」
カナデをお兄ちゃんと呼ぶことからして恐らく妹。その妹は額に氷が溶けて水になった袋をのせ、荒い息遣いで口を開く
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