第3話「二人の秘密」

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警官隊が到着した。 「通り魔はっ?」 METの身分証明を見せてミドリは言った 「METのミドリ・ニシザキです。通り魔はそこで寝てますので。では、デートの途中なのでこれで失礼します。さっ!行くよ、ゴヒ!?」 「はいはい」 立ち去る二人の後姿に警官はつぶやいた。 「かっこいい女の子だなあ。似合わない。あの男には似合わない・・・」 METでは数十人の隊員が交代で勤務していた。オガタ隊長はその日勤務の隊員を集めミーティングをしていた。 「諸君、今月は通り魔が頻発している。捕まった犯人は口を揃えて『電波に操られた』と言っている。偶然の一致と言ってしまえばそれまでだが・・・」 タクマ隊員が笑った。 「ははは、まさか宇宙人が電波で操っているとでも?」 ヒカル隊員もケラケラと笑いながら続けた。 「マスコミの影響じゃないですか-?」 「だといいのだが」 「あの~、それについてちょっと気になることが」 とヤマダ隊員が割って入った 「今まで通り魔が発生した時の写真なんですが~?」 パネルに大きく何枚か犯行時の写真が映しだされた。 「これがどうしたというのかね?」 「ほら、どの写真にも空飛ぶ円盤が写っているんですよお」 「え?」 ヤマダ隊員は写真の一部をアップにした。そこにはどれも所謂アダムスキー型の典型的な『空飛ぶ円盤』が小さく写っていた。 「ね?」 タクマ隊員は叫んだ。 「ヤマダ隊員!!お手柄だぜ」 ヤマダ隊員は得意げに言った 「しかも人体に影響する電波を出しているんですよ」 隊長も感心した 「うむ、これは事件の核心を・・え?ちょっと待て。これに気付いたのはいつだ?」 「先週の水曜日です」 「なんでもっと早く報告せんのだ~!?」 隊長は怒鳴りつけた。
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